科学的に証明された健康食の見つけ方:前編~成分より食品に注目するということ~

顕微鏡

科学的に証明された健康食の見つけ方:前編

日本語の健康情報は質が低い

インターネットのみならず、TV、新聞、雑誌など新旧のメディアに大量の健康情報が溢れている。その多くは科学的な裏づけがされていない信憑性の低いものだ。
世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」著者の津川先生も指摘されるとおり、特に日本語の健康情報は質が低く、根拠の曖昧な健康情報が多い。したがって、エビデンス*1に基づいた健康情報を入手したければ、英語の論文を避けることはできない。

メディアの健康情報を疑う

さすがに主要メディアの記事は、無根拠な健康情報を垂れ流すネットの個人ブログと違い、医師の取材などの裏付けをしている場合が多い。しかし、医師であっても普段の食生活の改善についての専門教育を受けているわけではない。

「成分」より「食品」に注目する

特に特定の栄養素だけに着目した健康法には注意が必要である。例えば、野菜の摂取は死亡率を下げる。

ところが、βカロテンのサプリメント摂取で死亡率が高まる研究結果が存在する。

したがって、健康的な食生活のためには、成分より食品に注目しなければならない。

そこで英語ができなくてもエビデンスを調べて有用な情報にたどり着く流れを紹介したい。

日本語の情報から探す

まずは日本語で入手可能なエビデンスから

例えば「ナッツ + 健康 + エビデンス(あるいは論文)」と検索すると、上から7番目あたりに日本語訳された論文が見つかった。

[2013年文献] ナッツ類の摂取頻度が多いほど,全死亡リスクが低下(NHS+HPFS)|Worldwide文献ニュース

これほど明快に健康にポジティブなエビデンスが見つかることはまれだが、よくあるまとめサイトに書かれた根拠脆弱な話とは信憑性が違う。

直接論文にたどり着かなかったとしても、記述された健康効果のエビデンスについて参照先が示されているサイトを見つけることが重要だ。

次回は、英文資料の見つけ方、および簡単な英語論文の読み方を紹介する。

*1:科学的根拠

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