間食の欲求を健康的に満たすおやつ
過去に健康的なおやつとして「ナッツ」そして「フルーツ」を紹介した。
これらの食べ物は健康によいことが科学的に証明されているものの、職場のデスクで手軽につまむことのできるフルーツはそう多くなく、常温でストックしておくわけにもいかない。
また、ナッツだけ食べていると、腹は膨れるが甘いもの欲求は満たされないままだ。
そこで今回は、できるだけ健康を損ねずに間食の欲求を手軽に満たせるおやつを紹介する。
1.高カカオチョコレート
チョコレートは健康にポジティブな影響を与える可能性が高いと見られる数少ないお菓子のひとつである。
特に心血管疾患のリスク低減の可能性が高いと考えられている。
血管疾患のリスク低減エビデンス
チョコレートの摂取は、FMD(Flow Mediated Dilation:血流依存性血管拡張反応)*1を約4%改善し、血圧を3〜6mmHg低下させる。
チョコレートの摂取量が多い女性は脳卒中発症リスクが低いというエビデンス
女性では、チョコレートの摂取量が最も多い群(中央値37.5g/週)で、最も少ない群(中央値0g/週)に比べて、脳卒中の発症リスクが16%低い結果となりました。
男性では、チョコレートの摂取と脳卒中発症との関連は見られませんでした
含まれる砂糖の量に注意が必要
ただし同時に摂取する砂糖のネガティブな影響がチョコレートの健康効果を台無しにしては元も子もないので、なるべくカカオの含有量の多い製品を選ぶようにしたい。筆者の味覚では、カカオ90%までがおやつとして食べられる限度だ。
スーパーマーケットで購入可能な高カカオチョコレートの代表として森永のチョコレート効果があるが、最高濃度の96%だと苦すぎて単独で食すのは厳しい。普段使いのチョコレートとしては、安価に入手可能なチョコレート効果86%が優秀だと思う。
個別包装になっているところがポイントで、1回1個と決めておけば、板チョコのように際限なく食べ過ぎてしまうリスクが少ない。
スーパーで入手可能な製品では森永製菓 カレ・ド・ショコラ<カカオ88>もおいしいが、包装が個別密封型ではないので、ストックには向かない。
なお、チョコレートは熱に弱く、いったん解けると味が変質してしまう。冷やしても元の品質には戻らないので、夏場の輸送には注意が必要だ。
2.アーモンド小魚
科学的に証明された5つの健康的な食材(魚、野菜と果物、茶色い炭水化物、ナッツ類、オリーブオイル)*2のうち2つから構成される頼もしいおやつだ。
懸念材料は小魚の味付けに使われる糖分であるが、一般的なアーモンド小魚はアーモンドが素焼きの状態なので、さほど過剰摂取を心配する必要は無いだろう。
ただ、この組合わせは中毒性があるようで、空腹時に食べ始めると止まらなくなる恐れがあるので、健康的なおやつとはいえ食べ過ぎには注意したい。
小魚の鮮度が味の決め手
アーモンド小魚のおいしさは、小魚の品質が大きなポイントになる。たくさんのショップを試したが、楽天市場「長崎旬彩出島屋」のアーモンド小魚が質がよいと感じた。
3.森永製菓 マクロビ派ビスケット
コンビニで購入可能なこだわり素材のビスケット。 精製糖やバターを使用していない。
健康効果を別にしても、とても味や食感がよく、多くの添加物を用いた市販の他のクッキー、ビスケットよりはるかに美味しい。
雑穀類や玄米フレークなど健康的な食材が豊富に含まれているが、小麦粉は全粒粉ではないので、あくまで補助的なおやつと考えて、食べ過ぎないようにしたい。
4.シリアルバー
アメリカのビーガン*3グラノーラバーで、一本35gあたり未精製の全粒成分が13gを占める。
iHerb.comという通販サイトから1本当たり100円以下で購入可能。
iHerb.comはアメリカを本拠地とする日本語対応の通販サイトで、ヤマト運輸および佐川急便の国際便により日本国内のショップと大差ない日数で配送される。送料も1000円未満と良心的で、40ドル以上の注文から送料無料となる。
iHerbを利用することにより、手軽に日本よりはるかに大規模なアメリカのヘルスケア市場にアクセスできることはありがたい。
他にも低刺激のシャンプー、歯みがき粉ほかオーガニックコスメ用品の品揃えが豊富で、Amazonや東急ハンズの半額程度の価格設定になっている商品も多い。
原材料の日本語訳は以下のとおり
全粒粉オーツ、玄米シロップ、アーモンド、乾燥玄米シロップ、セミスイートチョコレート(サトウキビ、チョコレート、ココアバター、大豆レシチン、バニラエキス)、玄米粉、チョコレート、ヒマワリ油、チアシード、グリセリン、オート麦繊維、海塩、ココア、ナチュラルフレーバー、新鮮なローズマリーエキス
まとめ
科学的に証明された5つの健康的な食材を中心とした食生活を心がけることは当然にしても、甘いスイーツを制限することがストレスになり、幸福度を大きく下げてしまっては健康的な生活とは言えなくなる。
そこで少しでも健康に悪影響の出にくいおやつを揃えておくことで、欲望のコントロールがしやすくなるのではないだろうか。
今後、新たな健康的なおやつを発見したら随時紹介していきたい。
*1:血管内皮の機能を評価する指標で、動脈硬化、糖尿病や高血圧を含む生活習慣病のリスク評価として使われる。5%未満で血管内皮障害が疑われる。
*2:「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」で推奨されている5つの食材
*3:動物製品の使用を行わない生活様式:ヴィーガニズム – Wikipedia
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