オムロンコネクト対応の血圧計を購入
健康診断の数値や血圧をスマホとクラウドで管理したいと思っていたが、今のところAndroid対応の気の効いたサービスが見当たらない。
個人情報を託しているGoogleには、Google Fitなるサービス・アプリがあるものの、ランニングなどのアクティビティに最適化されているようで、日常の健康管理には使える気がしなかった。
Amazonには3000円くらいからBluetooth対応の体組成計が並んでいるが、名もなき中国メーカーのアプリを入れたくはない。そこで消去法的にヘルスケアツールで実績のある日本メーカーとしてオムロンを検討することにした。
オムロンはOMRON connectというBluetooth対応の血圧計・体組成計を販売しており、アプリの使い勝手やデザインにも力を入れているようだ。
体組成計に先立ち、健康維持の重要な指標となる血圧計(オムロン上腕式血圧計HEM-7282T)を購入した。
オムロン上腕式血圧計 HEM-7282T レビュー
附属のケースにコンパクトに収納可能
ケースに収納された状態で箱に入っているという珍しい梱包だった。
より正確に血圧を計測可能な上腕式を購入した。集合住宅ではかさばって収納に難儀するのではないかと予想していたが、付属のケースにコンパクトに収まり、取り回しは容易だ。
上腕式でチューブレスというHEM-7600Tというよりコンパクトな機種も存在するが、倍の価格なので今回は見送った。
チューブありのHEM-7282Tでも、乾電池で駆動すれば蓋を開けてケースに入れたまま計測できてしまうので、毎日の計測も苦にならない。
唯一、不満があるとすればケースの品質で、糸のほつれが少し気になるところだ。中国メーカーの安価な製品とは価格差があり、これ以上コストをかけると価格競争力が落ちてしまうだろうからやむを得ないか。
製品本体の質感は全く問題ない。リビングで使用しても違和感のない秀逸なデザインだと思う。
Bluetoothによるデータ転送が快適すぎる
最初に時計合わせを行うと単三電池4本またはACアダプタで利用開始できる。(電池は時刻保持のため必須)
サイドのスライダで2人分のデータを切り替えて使用可能だ。
今までは健康診断や職場などの血圧計で計っても、結果数値の入力・管理はできていなかった。この血圧計なら、計測後にBluetoothオンの状態でアプリをスワイプすればあっという間に日付時刻・血圧・心拍数の転送・入力が完了する。この手軽さが予想以上に快適で、毎日でも測定を続けられそうだ。
グラフ・カレンダー管理機能も搭載
血圧は毎日決まった時間(起床後・就寝前が推奨されている)に計ると変動が分かりやすい。アプリに搭載されている『かんたん血圧日記』という血圧管理機能も朝晩の測定を前提に設計されている。
1年間のグラフ表示もできるので、測定を続けると季節ごとの血圧傾向を確認することもできるとのこと。
CSVデータエクスポート機能あり
オムロンは過去にウェルネスリンクというヘルスケアサービスから撤退した過去があるが、測定データは汎用CSVデータとしてエクスポートできるので、OMRON connect終了の場合でもデータを生かすことは可能だ。
さらにCSVデータだけではなく、グラフィカルにまとめた血圧手帳というPDFファイルを簡単な手順でアプリからメール送信する機能があり、アプリ内だけで終わらせない工夫が随所に見られる。
このような機能は、主治医に血圧変化傾向を確認してもらったり、スマートフォンを利用しない高齢者にも分かりやすくデータを見てもらう場合などに活用できそうだ。オムロンがこのアプリにかける意気込みが伝わってくる。
クラウド対応
オムロンコネクトはクラウドに対応しており、ユーザー登録すれば測定データのバックアップや復元が可能になる。
公式サイトには『クラウド機能を利用すると、クラウドにバックアップした測定データを複数の端末で見ることができます。』とあるが、同一ネットワークで複数端末のログインを行うと、一方が強制ログアウトする症状が出るようなので、このあたりはアプリの改修を待ちたい。
今後はメーカー間のデータ共有化に期待
ケースの質だけはやや残念なものの、血圧計本体は医療機器らしからぬ流線型のデザインが美しく、データの表示も大きくて見やすい。
アプリのインターフェイス・機能・デザインも健闘しており、高齢者でも基本的な使い方に困ることは少ないと感じた。
このアプリで管理できるのは同社製の血圧計・体組成計・活動量計のみで、オムロン製品以外と連携できない。現在、ヘルスケア業界はスマートフォンやスマートウォッチ、クラウド対応の過渡期にあるため、メーカー間の連携がとりにくい事情は理解できる。
今後のヘルスケア業界のデータ連携・共有の取り組みに期待したい。
コメント