禁煙化で客層が変わる
お店を完全禁煙にして1年半がたったという飲食店店主の、「料理の食べ残しが減った。禁煙の方が食欲がわいて売り上げが上がるだろう。」というツイートが2万近いリツイートを集めている。
店を完全禁煙にして1年半、お客様の食べ残しがほとんどなくなったことを最近つくづく実感する。総体的に、喫煙者は好き嫌いも多く、食べる量も少ない。タバコの煙があると、喫煙者も非喫煙者も食欲が落ちる。
ということは、居酒屋やレストランは、禁煙の方が注文が増える→売上アップに繋がると思う。— 72ko*完全禁煙店舗検索中 (@lady72ko) February 13, 2018
綺麗な空気の中で美味しいものを楽しく食べる。これが飲食店の本来の姿。
統計でも禁煙化にはメリットしかないことは判明しているが、世間は統計データより感情で動くので、この流れが広がるためには実際に禁煙化して成功した飲食店経営者の生の声は貴重だ。
ちなみに喫煙によって食欲が減退するエビデンスは存在する。
禁煙化した串カツ田中の途中経過
ただちに全店舗禁煙化しなかったことで少し混乱を招いたが、串カツ田中は2018年6月から90%以上の店舗を禁煙化し、1ヶ月後の売り上げデータを公表した。
結果は、予想されたとおり「客数増加」&「客単価減」で売上高は微減。
串カツ田中の売上減を鬼の首を取ったように取り上げるメディアもあるが、これは禁煙化が十分に周知されてないだけで客数はもっと伸びるだろう。
タイムリーなことに、2018年7月下旬に放送されたカンブリア宮殿でも喫煙者の取りこぼしを問いただそうとしていたが、社長は「非喫煙者の来店が増えるから大丈夫です」と軽く流していて、動じない様子に頼もしさを感じた。
禁煙化で業態も変わっていく
従業員アンケートによると「灰皿の片付けがなくなったので、ウェイティングのお客様を早く通せる」「回転率があがった」「快適になった」等のポジティブな声がある一方で、「居酒屋というよりも食事処としての利用が増え、提供スピードの速さが求められている」という営業形態の変革の必要性を指摘する意見があった。
意識の高い従業員がいるものだと思っていたら、さっそく働き方改革に絡めた試みが始まっていた。
さすがに若い企業だけあって、フットワークが軽い。
串カツ田中に来店した喫煙者が路上喫煙&ポイ捨てで近所から苦情
禁煙と聞いて引き下がればいいのに、路上喫煙&ポイ捨てする客が増えて近所から苦情が出ているらしい。
対策を検討しているそうだが、これは串カツ田中HDの業務ではない。
違法喫煙の取り締まり強化で対応すべきだ。「全面禁煙化」から1カ月https://t.co/vVPcOXpGTP
— ジュリアン (@fkoba4) July 28, 2018
もうここまで来ると、喫煙者という存在そのものが社会悪だと言われても仕方がないだろう。
飲食店を禁煙化すれば確実に客の民度が上がる。実感でも分かると思うが、統計上でも受刑者や低学歴な人の喫煙率は顕著に高い。
泥酔して大声を出して騒いだり、路上喫煙&ポイ捨てで近所に迷惑をかける客も来なくなる。
屋内全面禁煙の未来
飲食店が全面禁煙になったら民度の低い層はどこへ行くのか?
長距離フライトでも完全禁煙の航空機の場合と同様にそんな心配は不要なのか?
しかし、タバコが合法であり続ける以上、彼らは喫煙をやめないだろう。
加熱式タバコを含むニコチンデリバリーデバイスを販売禁止することが最善だが、我々が生きている間にそれが実現する見込みは薄い。もしかしたら社会秩序を乱す者を隔離する役割を担う「ハコ」が必要になるのかもしれない。
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