三次喫煙に脅える新幹線~JR東海に見る株式保有型タバコマネー汚染~

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 JTによる民間企業へのアプローチ

改正健康増進法が成立した2018年は、喫煙天国日本でもいよいよ本格的なたばこ規制が始まる年になりそうだ。しかしその裏では、JTの潤沢なニコチンマネーによるタバコ規制妨害工作が活発に続いている。

その本丸は、JTの大株主である政府に対する莫大な配当金を背景としたロビー活動であるが、その話は別記事で触れる。

ここではJTの民間企業に対する篭絡の手段を見ていきたい。

株式保有タイプの汚染

東海旅客鉄道・西日本旅客鉄道

JTの第33期(2017年1月1日 ~ 2017年12月31日)有価証券報告書によると、JTはなじみのある企業の株主になっていることが分かる。

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注目したいのは東日本旅客鉄道(JR東海)である。以前より非喫煙者の間では、「東海道新幹線が禁煙車両をかたくなに維持するのは、大株主JTの圧力ではないか」と噂されていた。

10万株というのはJR東海の総発行株式中のごくわずかなので、直接的に大きな影響をおよぼせるとは思えないが、JTの有価証券報告書には「長期的安定的に取引・協力関係を維持・強化することを目的とする政策投資」とあるので、保有株を背景とした喫煙車両存続のアプローチがあったとしても不思議ではない。

新幹線の禁煙化については、JR各社で対応が分かれており、2007年に東北、上越新幹線から喫煙席が消え、車内でたばこが吸えるのは東海道・山陽新幹線だけとなった。

分煙では受動喫煙被害を防げない

禁煙車両を撤廃したJR東日本は「密閉された車内空間で受動喫煙を防ぐには、完全禁煙しか方法がないため」と明言しており、 分煙不可能という結論は、世界保健機関(WHO)の見解とも一致している。

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一方、JR東海は新幹線の喫煙車両だけでなく、未だに三次喫煙*1を助長する喫煙所を東海道新幹線のホームに残しており、これは21世紀の現代人からすると阿片窟のごとき異様な光景だ。

車両やホームの喫煙所で毒ガスにどっぷりつかった喫煙者が、禁煙車両に乗り込んできたら密室に毒ガスが拡散される。禁煙車両を選んだ意味がなくなる。

※三次喫煙を防ぐ試みは始まったばかり。
加熱式タバコの取り扱いに懸念が残る

JR各社とも、車内における加熱式タバコおよび電子タバコの使用は禁じているが、各社そろって臭いによる快適性の喪失と嫌煙家のクレーム警戒だけを提示した同じ文書を掲載している。

電気加熱式タバコ、電子タバコについては、匂いの付いた水蒸気が発生する、タバコの火のように先端に光が灯る等の特徴により、周囲のお客さまの快適性を損なう恐れがあること、喫煙していると誤解を招きかねずお客さま同士のトラブルにつながる恐れがあることなどから、禁煙エリアでのご利用はご遠慮いただきますようお願いします。

喫煙車両撤廃の足並みはそろわないのに「加熱式タバコの使用は喫煙ではない」と言わんばかりの注意書きを統一するとはどういう了見だろうか?

加熱式タバコはタバコ葉を用いたれっきとしたタバコである。

この注意書きのままでは、ほぼ無臭の有毒蒸気を主成分とした新型タバコが登場した時、なし崩し的に新型タバコの喫煙が許されかねない不安が残る。

なお、有毒性に触れられていないのはもちろん不満だが、これは加熱式タバコが看過できない量の有害物質を含むことをいつまでたっても周知しない厚労省にも責任がある。

受動喫煙被害を避けるなら6号車A席

今やホテルの禁煙ルームや鉄道の禁煙車両は大きく不足し争奪戦となっている。

ドトール・日レスホールディングス、日本空港ビルデング

その他にJTは、喫煙席の充実したドトールコーヒーや、国際的な屋内喫煙禁止の流れに逆らって多数の喫煙所を設置する羽田空港の管理会社などの株式を協力関係を維持する目的で保有している。

引き続き、広告・提携型汚染企業についてもピックアップしていく。

タバコ臭い国際空港は日本の恥だ!〜セントレアに見る提携型タバコマネー汚染〜
 提携型タバコマネー汚染空港がタバコ会社と手を結ぶメリットがあるのか?禁煙ビル内に喫煙可能飲食店が存在するという矛盾世界の大空港の半分ほどが屋内完全禁煙 提携型タバコマネー汚染 ここでは提携型のタバコマネー汚染について、セントレア(中部国際

*1:タバコを消した後に残留する化学物質を吸入すること。残留受動喫煙とも呼ばれる。

三次喫煙
タバコを消した後に残留する化学物質を吸入すること。残留受動喫煙とも呼ばれる。

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