提携型タバコマネー汚染
ここでは提携型のタバコマネー汚染について、セントレア(中部国際空港)を例に見ていく。
2017年12月23日 の中日新聞朝刊において、目を疑うような奇怪な全面広告が掲載された。セントレアの社長とJTの東海支社長が仲良く2人で写る写真に始まる記事の内容は、世界的に無効とされている分煙の話と加熱式タバコの宣伝であった。
まず、タバコ規制枠組み条約(FCTC)によって厳しく制限されなければならないタバコ会社の広告を堂々と全面広告として掲載する中日新聞の罪は重い。
空港がタバコ会社と手を結ぶメリットがあるのか?
そしてセントレアはJTという悪魔に魂を売った。
空港側にタバコ会社と手を結ぶ積極的理由があるとは考えられないので、JTからのアプローチと考えて間違いないが、記事を読んでも狙いがはっきりしない。
まず、セントレアは羽田空港同様に喫煙所は充実しており、これ以上増設の必要はない。2005年開港なので施設もそれほど老朽化しておらず、喫煙所改修の必要もなさそうに見える。
また記事中では、JTの分煙コンサルティング(笑)によるセントレアの分煙環境整備が絶賛され、セントレア各務社長が「喫煙所コミュニケーションって素敵♪」などと目も当てられない時代錯誤な喫煙擁護論を展開する。伊勢志摩サミットにも使われた国際空港を運営する会社の社長が、依存性薬物ディーラーJTの犬に成り下がって媚びへつらう様は、何とも情けないかぎりである。
「提携」といっても金の流れが公表されているわけではないので、どれほどの金額が中部国際空港株式会社に入ったのかは不明だが、JTのなりふり構わぬタバコマネーばら撒きにセントレアが乗ったという面白みのない結論にたどり着くほかなさそうだ。
禁煙ビル内に喫煙可能飲食店が存在するという矛盾
セントレアは、喫煙所からの顕著なタバコ煙の流出は認められないものの、ターミナルビル内の複数の飲食点に開放型喫煙席があるため、その店舗の出入口からタバコの煙が流出し、禁煙のはずのターミナルビルが部分的に汚染されている。
これに関して改善要望を送ったことがあるが、積極的改善策は提示されなかった。
セントレア(中部国際空港)内にあるファミマがタバコ臭くて近づけないので、問い合わせメールを送信。恐らく隣接するプロントの喫煙席の煙だろう。
調べてみるとセントレアは複数の喫煙所に加えて喫煙可能な飲食店が多数ある。
海外の主要空港では考えられない喫煙天国。https://t.co/4Ol4u9czmL pic.twitter.com/clcLGOUL37— ジュリアン (@fkoba4) March 10, 2018
なお、日本の地下街においても喫煙可能飲食店による汚染が広がっており、高濃度のタバコ臭が漂う区画も珍しくない。
世界の大空港の半分ほどが屋内完全禁煙
新幹線の三次喫煙問題同様に、フライト前の喫煙が機内のタバコ汚染を引き起こすことがあってはならない。
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