iQOSに含まれるニコチン量は紙巻きタバコの8割以上
加熱式タバコが紙巻タバコとさして変わりのない量の有毒物質を放出しているという研究結果が続々と発表されている。
タバコ会社が、「有害物質(の一部)が9割減!!」、「Reduced-Risk Products, RRP(リスク低減製品)」などと喧伝していたため、有害性を示す結果は驚きをもって報じられた。
だが冷静に考えてみると、依存性薬物の魔の力が無ければ、百害あって一利もないタバコなど買い続けるはずがない。したがって特にニコチン(あるいは未知の依存性薬物)に関しては、紙巻タバコと同等の量が含有されていて当然である。
The IQOS smoke had 84% of the nicotine found in conventional cigarette smoke.
禁煙区域での使用は厳禁
JTは改正健康増進法や東京都の条例案に対して死に物狂いのロビー活動を行い、部分的に加熱式タバコの特別扱いを勝ち取った。国や都の公式見解では、特別扱いの理由について、以下のような奇妙な言い訳をしている。
- 健康被害が明らかでない加熱式たばこについては、分煙すれば飲食しながらの喫煙も認める
- 健康に与える影響が科学的に明らかでないため、加熱式たばこについては行政処分や罰則は適用しない
加熱式タバコはタバコ葉を用いた有毒なニコチン吸引装置であり、紙巻タバコと同様に主流煙は喫煙者の体内で全て吸収されず、呼気から有毒物質が放出され周囲を汚染する。
今までの調査で判明した毒物の量から推測して、健康被害があるのは確実である。通常の論理的思考回路を持ち合わせていれば、「安全性が確認されるまで使用禁止」が妥当なのは言うまでもない。
アメリカでは承認されず、日本で人体実験中の加熱式タバコ
アメリカではFDA(アメリカ食品医薬品局)が「加熱式たばこが紙巻たばこよりも害が少ないという根拠は不十分」だとして販売を許可してない。(2018年8月現在)
臭いの問題に矮小化し禁煙区域侵食をもくろむJT
アイコスを展開するフィリップモリスは、本家アメリカで承認を得るため、信憑性は低いものの健康被害に関するデータを出そうと試みている。
ところが、我が国の政府系タバコ会社JTは、日本で販売する加熱式タバコ「プルームテック」について「臭いが少ない」事だけを強調して内包する有毒物質には触れず、禁煙区域侵食をたくらんでいる。
新しいニコチン・デリバリーデバイスが開発されるたびに「健康被害が明らかでない」と言って無秩序な販売を許していたら、合法麻薬として世界中に拡散した紙巻タバコ同様に取り返しが付かなくなり、永遠にニコチンの厄災から逃れられない。
人間を薬漬けにしてお金や健康、貴重な時間を奪う依存性薬物は、国益のため、人類のために規制されるべきものだ。
加熱式タバコ有害性の周知が必要
これだけ証拠が出揃っているのにもかかわらず、厚生労働省は加熱式タバコの有害性について沈黙したままだ。
知人の話によると、すでに中小企業の職場などでは、加熱式タバコの禁煙区域侵略が起き始めている。日本禁煙推進医師歯科医師連盟の啓発チラシなどを活用して、自ら加熱式タバコの有害性を周知することで身を守って欲しい。
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