雑誌記事と区別が付かないタバコ広告
加熱式タバコが登場してからしばらくすると、タバコが電子機器、デジタルガジェットとして雑誌に登場する機会が急増した。
週間アスキーなどの雑誌で加熱式タバコ・プルームテック関連の記事が目立つ。
「気軽に始められるデジタルガジェット」のような扱いをすべきではない。
手を出した非喫煙者は薬物中毒となり、取り返しのつかないことになる。— ジュリアン (@fkoba4) January 13, 2018
その記事のほとんどは臭いの少なさだけを強調し、依存性薬物が周囲を汚染すること*1には一切触れられない。
このような記事広告をネイティブ広告という。
ネイティブ広告
デザイン、内容、フォーマットが、媒体社が編集する記事・コンテンツの形式や提供するサービスの機能と同様でそれらと一体化しており、ユーザーの情報利用体験を妨げない広告を指す。
例えば、上の記事は「構成・文/ゲットナビ編集部」となっており、他の記事の中に完全に溶け込んでいる。しかし、内容はあからさまにJTの加熱式タバコ「プルームテック」を絶賛する広告だ。
日本たばこ産業から多額の広告収入が入ったことが容易に想像できる。
また、MonoMax(モノマックス) 2018年9月号にも同様のネイティブ広告が掲載された。
日本の雑誌はこのようなネイティブ広告で溢れており、 タバコ以外の商品でも消費者の情報の本質を見定める能力が試されている。
雑誌の記事広告は、「広告」「PR」「AD」の表記が義務づけられていないので、これらのネイティブ広告にはJTの問い合わせ先が表記されるのみで、注意しないとタバコ広告とは気づかない恐れがある。
タバコ広告は条約違反
そもそもタバコ広告は「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約(FCTC)」の『たばこの広告,販売促進及び後援(スポンサーシップ)を禁止し又は制限』に抵触するものだ。
ネイティブ広告の取り扱いについては議論があるが、 少なくともタバコに関してはネイティブ広告を固く禁じるべきだ。有害な加熱式タバコについて、「喫煙禁止区域で使用できる」という誤解が広まってからでは手遅れになる。
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