科学的に証明されたフルーツの健康効果~甘いのに健康になる罪悪感ゼロのおやつ~

フルーツバスケット

本当に甘いフルーツが健康によいのか

ナッツがおやつとして最強なことは以前述べたが、「野菜と果物」も、健康によいことが科学的に証明された5つの食材のひとつとして推奨されている。

「野菜・果物」について、野菜はともかく甘いフルーツを制限なく食べてよいのか?という疑問を持つ人が多いようだ。確かに感じる甘さのレベルは、明らかに不健康な白い小麦と砂糖をたっぷり使ったお菓子と変わらない。

そこで「野菜と果物」が健康的であるとされるエビデンスからフルーツ単独の健康効果を抜き出してみることにする。

※糖質制限ダイエットとフルーツ

炭水化物が人類を滅ぼす【最終解答編】』の著者によると、「果糖は肥満の原因になるので避けるべき」、「私は過去6年間、果物をほとんど食べないのに、何の不調もない」としてフルーツ摂取を避けるよう勧めている。

繰り返しになるが、特定の成分に注目した健康法や個人の体験談を根拠にした主張は有害無益と考えてよい。食事による健康効果は、食材そのものの継続的な摂取による影響が統計的に調査されて初めて意味を持つ。

フルーツは野菜と同レベルに死亡リスクを下げる

フルーツの健康効果を調査した研究は、野菜と果物をまとめて結論を出しているものが多いが、途中経過で野菜・フルーツを分離して分析している研究やフルーツ単独で死亡リスクを検討した研究もあるので紹介する。

フルーツは単独で死亡リスクを6%低下させる

16のコホート研究を解析したメタアナリシスによると、フルーツ単独で死亡率を有意に低下させるという結果が出ている。

1日1単位の果物摂取が死亡率に与える影響 出典:Fruit and vegetable consumption and mortality from all causes, cardiovascular disease, and cancer: systematic review and dose-response meta-analysis of prospective cohort studies.

1日1単位の果物摂取が死亡率に与える影響 出典:Fruit and vegetable consumption and mortality from all causes, cardiovascular disease, and cancer: systematic review and dose-response meta-analysis of prospective cohort studies.

バナナなら1/2本、小さめのリンゴなら1つを1単位として1単位増えるごとに6%死亡率が低下する。ただし、5単位を超えるとそれ以上死亡率は下がらなくなるが、上がることはない。

野菜・果物の摂取量と死亡率の関係

野菜・果物の摂取量と死亡率の関係 出典:同上

フルーツ摂取の習慣は2型糖尿病リスクを低下させる

こちらは週3単位の果物摂取が2型糖尿病リスクを有意に低下させるという研究結果である。注意が必要なのは、メロンとイチゴにはリスク低下の有意な証拠はないということだ。

週3単位の果物摂取と2型糖尿病リスクの関係 出典:Fruit consumption and risk of type 2 diabetes: results

週3単位の果物摂取と2型糖尿病リスクの関係 出典:Fruit consumption and risk of type 2 diabetes: results

フルーツだけを食べて生きる人が…

以上のように、フルーツの摂取は(一部の果実を除いて)有意に死亡率を低下させ、食べ過ぎても死亡率を上げることはない。ナッツだけでは食後のお口直しが物足りない場合、アイスクリームよりフルーツを食べることで十分な満足感が得られ、体調をも整えてくれるだろう。

※個人の体験談になってしまうが、フルーツだけで健康的に生きている人もいるそうだ。

コメント

タイトルとURLをコピーしました